日商簿記検定の概要
日商簿記検定は、各種団体が主催する簿記検定の中でもステータスの高い資格として認知されており、2級以上であれば就職、社内での活用、転職だけでなく、もちろん財務に関する数字を読めることは独立に関してもとても有利な武器とになります。
1級ともなれば、大学の経済学部卒と同等のレベルの知識を持つことの証明ともなりますし、大学入学せずに高校生でも税理士試験の受験資格を獲得できます。
簿記検定1級に合格するには
簿記検定の合格を目指すには、専門学校に通うことが最も近道であることは、誰もが認めるところですが、結論から言ってしまえば、日商1級でも適切な教材を使用し、無理のない正しい計画をたて、計画通り着実に学習を進めていけば、相当な覚悟が必要ではあるものの独学での合格も難しくはありません。
そのためには、問題をひたすら集中して解くという孤独で地道な作業の繰り返しが必要です。
私は、簿記に関して全く知識のない状態で専門学校で入学し、その年の秋の1級合格を狙うのクラスに在籍していましたが、情報処理のクラスであったため6月の2級に合格した時点で簿記については満足してしまったため、1級の授業はほとんど真面目に受けませんでした。結果は内容が全く理解できていない状態で当然惨敗。
結局社会人となってから、独学で学びなおし合格できたのですが、授業の記憶は2級レベルで、問題を数多くこなすことが良い結果につながったと実感しています。
専門学校の上手な活用法
可能であれば、指導を受けるのが一番ですが、経済的負担や時間的な問題から専門学校に通うことが難しいという方もいらっしゃると思います。
そこで、短期集中講座を開講している学校を利用することも、1つの方法です。
自分が苦手な部分がその講座に含まれてない場合でも、休憩時間に講師の指導を受けることができる学校であれば、利用価値は大きいと言えます。
同じ目標に向かって進む仲間との出会いのきっかけとなる期待もあるでしょう。
合格を掴み取るために
簿記は数字を扱う学問ですから、数学と同じで決まった解答が導き出されます。問題を理解することが重要になってくるわけです。(会計学は例外といえるかもしれませんが。)
この事からも、繰り返し問題を解くということが大切だということがお解りいただけると思います。
PDCAを回そう
PDCAというと受験日までの流れについてというイメージを浮かべるかもしれませんが、ここでは日々のレベルで考えます。
今日1日の課題について結果はどうなったかをしっかりチェックし、悪かった点を必ず理解できるまでつぶします。
中途半端な状態で先に進めてしまうと、合格には到底おぼつきません。
例えば、多くの受験生が苦手としていると思われる連結会計。
こういったところで、受験生に差がついてしまいます。
ただし、だらだらとやるようでは先に進むペースが鈍化する可能性があるので、そこは気を付けるポイントではあります。
絶対合格するぞ
何事にも通じるところですが、結果の成否はその人の熱意が最も大きく影響します。モチベーションを保つために、自分で自分をマインドコントロールすることも必要です。
最後に
比較する意味があるかどうか分かりませんが、日商1級は、税理士試験の簿記論の合格率よりも通常は低くなっています。
また、足切りがあるという点を忘れてはいけません。
「日商1級の足切り」とは商業簿記・会計学・工業簿記・原価計算のうち1科目でも40%を下回る、つまり1桁得点だとその時点で不合格となってしまうという制度です。
得意科目を伸ばし、不得意科目を捨てるという作戦ではなく、まんべんなく理解するために質の高い学習をコツコツ継続し、必ず1度の受験で合格を掴み取ってください。
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